こんにちは、Nocchi(のっち)です。
各レンズメーカーには非常に高い評価を得ている所謂神レンズと言われるレンズがあります。
FUJIFILMのXマウントではXF35mmF1.4 Rという単焦点レンズが神レンズと呼ばれ続けています。このレンズは2012年にXマウントの立ち上がり時に同時に発売された歴史あるレンズということもあり、多くのフジユーザーに使われ愛されてきたレンズでもあります。
というわけで今回はXF 35mm F1.4 Rがなぜ神レンズと呼ばれているのかと作例を交えながらこのレンズを紹介していきます。
XF35mmF1.4 R
こちらが今回紹介する富士フイルム XF35mmF1.4 R
APS-CであるXマウントのレンズということで、焦点距離はフルサイズ換算で52.5mmと肉眼で見ている視野より若干狭いくらいの距離感で、非常に使いやすい画角で撮影をすることができます。
絞り解放値がF.14と明るいだけでなくとろっと溶けていくようなボケ感が特徴的でこのレンズでしか撮れない写真を生み出すことができると言っても過言ではありません。
XF35mmF1.4 Rのスペック
それでは先にXF35mm F1.4 Rのスペックをチェックしていきましょう。
価格 | 約60,000円 |
焦点距離 | 35mm(35mm換算52.5mm) |
F値 | F1.4 |
最短焦点距離 | 0.28m |
絞り羽根 | 7枚 |
フィルター径 | 52mm |
手振れ補正 | なし |
長さ | 50.4mm |
重さ | 187g |
F1.4という非常に明るいレンズでありながら、長さが50.4mm、重さが187gというサイズ感は持ち運びしやすく気軽な撮影、レンズ交換が可能です。
レンズ内手ブレ補正はなし、また価格はAPS-Cの単焦点レンズにしては若干高い60,000円となっていますが、この価格が気にならないほど魅力が詰まっているレンズでにあります。
防滴防塵が非対応、リニアモーター非搭載と厳しい環境で使うことは難しいのは否めないですが、日中のスナップやポートレートではその力を十二分に発揮してくれます。
XF35mm F1.4 Rの外観
次にXF35mm F1.4 Rの外観を見ていきましょう。
手のひらに乗せたときのサイズ感はこんな感じと非常にコンパクトであることが伝わるかと思います。
掴んだときはこんな感じ。小さくて軽いこともあり、バックに入れていても全くサイズ感が気になりません。
手ブレ補正もないため、手ブレ補正切り替えスイッチもなく、レンズに付いているのはピントリングと絞りリングの二つというシンプルな構成となっています。
絞りリングを回しきると「A」という状態まで持っていくことができます。「A」というのは絞り値をAUTO 自動で変更できる機能です。シャッタースピードを優先にして使いたいとき等は絞りリングを回しきってAUTOにして運用することも可能です。
FUJIFILM X-T4に装着
X-T4に装着してみました。
XF35mm F1.4 RはX-T4との見た目の相性が非常に良く、ボディバランスもいい感じです。
レンズには手ブレ補正が付いていないものの、X-T4には強力な手振れ補正が備わっているので相互補完的にも完璧です。
X-T4はクラシカルでTHE カメラという見た目をしているのですが、XF 35mm F1.4 Rを装着するとかっこよさが倍増します。
ちなみに持った感覚としては、レンズが軽いこともありボディ側に重心が寄ります。僕はフロントヘビーで片手でレンズを支えながら撮るのが撮りやすいため、この重量バランスはあまり好みとは言えませんが、逆にボディ側に寄っていると片手で撮影できるメリットもあるためここは好みが分かれそうなところですね。
ちなみにX-T4についても以前にレビュー記事を書いているので興味のある方は以下のページを参考にしてください。
こんにちは、Nocchi(のっち)です。2020年4月28日に富士フイルムから発売されたFUJIFILM X-T4を買いました。以前、サブカメラとしてX-T2を買いたいという記事を書きましたが、何を血迷ったか最新モデルであるX-T4[…]
XF35mmF1.4 Rの良かった点
それでは実際にXF 35mm F1.4 Rを使ってみて良かった点を挙げていきます。なんと言ってもXF 35mm F1.4 Rのよさは写真の写りなので、レンズのいいところというよりかは、写りについての感想が大半になります。
ピント部の独特な描写
上の2枚はどれも絞り開放F1.4で撮影していますが、開放で撮ったときのピント部はキレというよりも線が細く柔らかい雰囲気を写し出してくれるのが特徴的です。
少し昔のレンズということもあり、最近のレンズでよくあるようなキレッキレではなく優しいタッチのため個人的には非常に好み。
1段、2段絞ってあげると開放とは打って変わってキレが一気に出てきます。F2から2.8のレンジでボケを効かせて撮ると解像感を得やすいです。
柔らかいボケ感
ふわっとした柔らかいボケ感も特徴。浅めの被写界深度で得られるボケ感はこのレンズならではなのでは??と思ってしまうほどやみつきになります。
特に1枚目のすっーと消えていくようなボケ感は撮ったときの感動を思い出します。
綺麗な玉ボケ
柔らかいボケ感と玉ボケの相性が非常によくカリッカリなアクの強い玉ボケにならないのが非常に気に入っています。F1.4という明るい大口径レンズであるため、夜のボケを効かした写真もイルミネーション撮影も余裕で行えます。
解像感は言うことなし
パンフォーカス時の解像感も申し分ない。シャープで繊細な画作りをしてくれるため特にPC等の大画面で見たときは興奮が止まりませんでした。
35mm(フルサイズ換算52.5mm)は肉眼の視野よりも若干狭いということもあり、肉眼で何かを集中して見ている瞬間を切り取ることができるので自分の世界観を落とし込みやすいレンズであるようにも感じます。
おまけに軽くて小さい
F1.4という明るさを持ち合わせながら長さが50.4mm、重さが187gというコンパクトさ。
写りがよすぎてサイズ感を褒めると個人的には弱くなってしまうのだが、改めて思い返すとこの写りとサイズ感を兼ね備えているのは神レンズたる所以です。
XF35mmF1.4 Rの気になる点
神レンズと言われるレンズだがもちろん欠点というか気になる点はあるので、そちらも紹介していきます。
AFが辛い
まずAFが辛いというのは、AFが遅い、AFの精度が良くない、AFの駆動音がうるさいというもの。
AFが遅いというのと駆動音がうるさいのは購入前にわかっていたことではありますが、実際に使ってみるとこれが思っていたよりも遅くてうるさいです。
AF便りのフォトグラファーにはあまり向いていないのかな?と感じたのが正直な感想。逆にマニュアルフォーカスを多用をする人には撮っててヨダレが出るほど楽しいレンズとなります。
レンズフードとキャップの設計もう少しどうにかならなかったの?
レンズフードのキャップの設計も気になっています。
レンズフードは角張った感じのスタイリッシュで独特なデザインをしていますが、実はこの状態ではレンズキャップを閉めることができません。
正直これは不便。一応レンズフードの上から蓋をするようにゴム製のキャップもありますが、これはこれで非常に外れやすく失くすリスクが高いです。(ちなみに僕はすぐ失くしました)
ちなみに僕はこの角張ったフードは諦めて外して運用しています。
XF35F1.4 Rの作例
それではXF35mmF1.4 Rの作例をご覧ください。
これは紛れもないFUJIFILMの神レンズだ
もうどのFUJIFILMユーザーも言っていることですが、このレンズはFUJIFILMの神レンズだ。初めてFUJIFILMのカメラを買うという方にも、どれか一本レンズを勧めるとしたら僕は迷いなくこのレンズを勧めます。
AFが辛いことやフード周りの気に食わない点もありますが、それを差し引いても圧倒的な写りによってなにも気にならなくなるほど。今年FUJIFILMを買った僕はこのレンズに心をグッと掴まれてしまったので、みなさんもぜひチェックしてみてください。
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こんにちは、Nocchi(のっち)です。僕はレンズを購入するにあたり、似たようなレンズがあると、比較してから購入を決意することが多いです。とはいえ、全てのレンズを実際に買って使ってみるのはハードルが高い...そんなときによく使うサー[…]