2020年10月15日に富士フイルムから一台の新カメラが発表されました。
その名も「FUJIFILM X-S10」
富士フイルムのミラーレスカメラはこれまで、X-Hシリーズ、X-Proシリーズ、X-Tシリーズ、X-Eシリーズ、X-Aシリーズがラインナップしていたが、突如として発表された初のX-Sシリーズ。
そのX-Sシリーズで初のカメラとなるX-S10についてと、僕が愛用しているX-T4と比較しながら思ったことをつらつら書いていこうと思う。
FUJIFILM X-S10とFUJIFILM X-T4を比較
これが新しく発表された「X-S10(エックス エステン)」
まずは基本的なスペックをX-T4と比較しながらみていこう。
X-T4 | X-S10 | ||
価格 | 約21万円 | 価格 | 約12万円 |
サイズ | 134.6×92.8×63.8mm | サイズ | (幅)126.0mm×(高さ)85.1×(奥行き)65.4mm |
重量 | 607g(バッテリー、SDカード込) | 重量 | 465g(バッテリー、SDカード込) |
有効画素数 | 約2610万画素 | 有効画素数 | 約2610万画素 |
センサー | X-Trans CMOS 4 | センサー | X-Trans CMOS 4 |
エンジン | X-Processor 4 | エンジン | X-Processor 4 |
シャッタースピード | 1/32000秒~15分 | シャッタースピード | 1/32000秒~15分 |
連写 | 約30コマ/秒:電子(×1.25クロップ) 約15コマ/秒:メカ | 連写 | 約30コマ/秒:電子 約8コマ秒(メカ) |
ISO | 160~12800 | ISO | 160~12800 |
手ブレ補正 | 5軸6.5段 | 手ブレ補正 | 5軸6.0段 |
液晶モニター | 3インチ 162万ドット | 液晶モニター | 3インチ 104万ドット |
ファインダー | 0.5型約369万ドット | ファインダー | 0.39型約236万ドット |
撮影枚数 | 500枚 | 撮影枚数 | 325枚 |
まずは積んでいるセンサーとエンジン。X-Trans CMOS 4とX-Trans CMOS 4ということでX-T4と同じ写りが可能となる。
手ブレ補正はX-T4が6.5段、X-S10が6.0段ということでほんの少しだけ弱いがおそらく全く気にならない誤差。液晶モニター、ファインダーの画質も少し落ちているが、この辺は実際に見てみないと判断ができない。
このように基本的なスペックはX-T4より少しだけ落ちるところもあるが、基本的にはX-T4に匹敵するカメラでありながら、その価格はなんと約12万円。
X-T4は約21万円でそこから少しだけスペック下がったからといって、価格は9万円も安い12万円。これだけで買う価値があるカメラ。
こんにちは、Nocchi(のっち)です。2020年4月28日に富士フイルムから発売されたFUJIFILM X-T4を買いました。以前、サブカメラとしてX-T2を買いたいという記事を書きましたが、何を血迷ったか最新モデルであるX-T4[…]
フィルムシミュレーションも全て使える
もちろんX-T4で使うことができた18種類のフィルムシミュレーションもX-S10で全て使うことができる。
フィルムシミュレーションとは撮影意図に合わせてフィルムを取り替えるように、発色やコントラストを変化させることができる機能である。
その中でもクラシックネガと呼ばれる低彩度高コントラストのフィルムシミュレーションがおすすめ。12万円でクラシックネガも使える..ますます魅力的なカメラだ。
X-T4のクラシックネガで撮った写真を何枚か載せてみる。
ホールド感のあるグリップを搭載
深く握れそうなグリップも搭載されていて、望遠ズームレンズを使った撮影の際に腕の負担も軽減される。
Xシリーズにおいて、深く握れるグリップが搭載されているのは最上位モデルであるX-H1だけ。
X-T4のグリップは浅めで安定性に欠けるのだが、この深いグリップとボディ内手ブレ補正があることで気軽にブレずに撮影することが可能となる。
電池持ちが気になる
X-S10のバッテリーはX-Pro3やX-T3と同じNP-W126Sを採用。X-T4に採用されているNP-W235は採用されていない。
NP-W126SはX-T3ユーザーから電池消耗が激しく、一日撮影が持たないという声が結構上がっていて、そこまで電池持ちがいいというわけではない。
X-T4からは新しくNP-W235を導入したことで大幅に改善されたが、X-S10ではまたNP-W126Sが使われるということで、一日撮影が持たないという事象は起こりそうだ。
さらに6.0段分のボディ内手ブレ補正にもかなりパワーが使われることが予想されるため、電池持ちは期待できなさそう。
X-T4と比較して見えてくるX-S10
色んなブログや動画でX-S10はミニX-T4版であるという表現をよく見た。
個人的にはX-S10はミニX-T4ではなく、やはり初のX-Sシリーズということもあり今までにいなかったポジションを築くカメラだと思う。
確かに大まかなスペックはX-T4と同等、もしくは多少落ちるくらい。だが、グリップと優秀なボディ内手ブレ補正、サイズと重量、そして価格。
富士フイルムの独特な色味を気軽に味わうことができ、操作性、安定性に長けたエントリー機。
これだけ小回りが効きながら、10万円ちょいで富士フイルムの写りを体感ができるならこのカメラはめちゃめちゃ売れる。そう思っている。
X-S10はこんな方におすすめ
X-S10は初めて一眼カメラを買おうと思っている人、他のメーカーのカメラ使ってたけど、富士フイルムのカメラを使ってみたいという人におすすめ。
10万は高いがカメラ本体における10万はそこまで高くない価格帯ということもあるが、初心者の方でも不便なく操作することができ、簡単に綺麗な写真を撮ることができる。
これからカメラを買おうと思っている方はX-S10も検討してみてほしい。
X-S10の発売日は2020年11月19日とのこと。
X-S10におすすめのレンズ
X-S10ではキットレンズとしてXC15-45mm F3.5-5.6 OIS PZというレンズが用意されている。
このレンズは軽くて小さくてということもありコンパクトなX-S10と親和性も高いように感じるが、F値が3.5-5.6ということで暗くて中々ボケにくいレンズとなっている。
そこで最初のレンズとしておすすめしたいのが、XF18-55mm F2.8-4 R LM OISというレンズ。
こちらのレンズも長さ7cm、重さが310gという軽いレンズでありながらも、F2.8-4というそこそこ明るくてボケの効いた写真を撮ることができる。(おまけに安い)
X-S10のボディ単体と最初のレンズとしてXF18-55mm F2.8-4 R LM OISをバラバラに買うというのが個人的にはおすすめの買い方。
XF18-55mm F2.8-4 R LM OISについては↓の記事でレビューもしているのでぜひこちらの記事も合わせて読んでほしい。
こんにちは、Nocchi(のっち)です。本ブログでは初となるFUJIFILMのXマウントについてレビュー記事を書いていこうと思います。そのレンズとは、富士フイルム XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS。今回はこのレンズ[…]
購入前に使ってみたいという方にはレンタルがおすすめ
気になるカメラはあるけどいきなり大金を払って購入するのは気が引けるという方にはカメラレンタルサービスがおすすめです。
その中で特におすすめなのが「GooPass」というサービスです。「GooPass」は一生分の機材を”今”手に入れるをコンセプトに自分の好みに入れ替えて組み合わせられる月額制カメラ機材の入れ替え放題サービスです。
購入のハードルが高いという方は「GooPass」を使って気になるカメラをたくさん使いましょう。
こんにちは、Nocchi(のっち)です。僕はレンズを購入するにあたり、似たようなレンズがあると、比較してから購入を決意することが多いです。とはいえ、全てのレンズを実際に買って使ってみるのはハードルが高い...そんなときによく使うサー[…]
最後に
X-T4を持っている僕はX-S10を買って移行することはないが、このカメラは本当に魅力的。
ただ一つだけ解せないこと。
僕はX-T4を2ヶ月前に購入したばかり。このカメラが2ヶ月前に発表されていたら間違いなくX-S10を購入していた。
タイミングが悪いのはアンテナを張っていない自分が悪いのだが、X-T4でなければならない理由が見つからなくなってしまった。
バッテリーと連射性能とディスプレイの解像度くらいですかね、、? そこの差で9万円かぁ、、と考えてしまった。